孫にのこす木と土の家


	「孫にのこす木と土の家」お泊まり体験記見学会＆家づくり塾を目前に建て主さんが「ぜひに泊まってください！」とのお言葉が。。体感をとおしてのみ物を語る建て主さんらしいご厚意。「ぜひ体感してみなさい」という事なのだ。。有り難いお言葉に甘えて見学会＆家づくり塾の前日にお泊まりさせていただく事に。といっても前日は家づくり塾の資料づくりなどで慌ただしく、とても楽しむ余裕はなく倒れ込むように寝床に・・そして翌日も見学会＆家づくり塾が終わり、そのままお泊まり。そしてその次の日の見学会＆家づくり塾も終わり、おそくまで参加者と語り合って、そのままお泊まり。結局一泊のつもりが三泊させていただいたのでした。。感謝感謝！

体験をとおして肌で感じた事は、土壁の家の快適さ♪
夜は火鉢ひとつで過ごしたけど、我が家の借家とは比べものにならない温かさ！もちろん温度計を持参してあちこちを計っては検証。。

木製の窓も、内側の障子をしめておけば冷気がピッタリと止まる。（これは以前に手がけた建て主さんより聞き及んでいたけど）やっぱりスゴイ！ペアガラス並みの断熱効果！

それと火鉢だけという知れてはいる熱源であったけど十分に室内が暖かくあたたまるという事。しかもその熱を持続して保っているという事。土壁自体はとても蓄熱性のある素材だが、それが実体験として感じられた事は何よりの体感でした。

”イチョウのある家”で実感したけど、薪ストーブ一つで予想以上に土壁の家って暖かいのですよね。”新居浜の家”も、大寒の頃でも室温は１０度を下がらなかったぐらいに温かい。
どちらも普通の土壁より密度が高く良く締まった固い土壁であり、厚さも倍ほどあるから、その効果でしょうか。。

「土壁の家は寒い」なんて思いこみは、もう取り払わなければいけません。。

翌日、心地いい朝の日射しとともに目がさめました。

寝床のなかで大きな梁や垂木を見上げ、素朴な土壁のザラザラとした風合いを感じていると、私をつつむもの（空間）は、まさに自然そのものという実感がして、ただただ心地よかったです。
この感覚をしばらく忘れていたような・・
合板やボードやプラスチックのような素材は、そこになく。あるのは自然そのものの木と土だけ。動物的・生物的な感覚でしょう、なんとも言えない安心感と心地よさが沸々とわいてきました。

やっぱりイイ！！！
底知れない安堵感とともに、実感が湧いてきました。

現代の住まいは、深く知れば知るほど私たちの期待を幾度も容易く裏切るものであったのに、この昔ながらの住まいは、知れば知るほど、感じれば感じるほどに、確証のように「この家づくりに間違いない！」といった実感を憶えるのです。
もう後もどり出来ないほどに（する気もさらさらありませんが）昔ながらの家にはまっています。。
延べ２７坪のこじんまりとした「孫にのこす木と土の家」。住まうには十分な機能をみたし、あちこちとても快適でまったく狭さは感じさせません。

私だったら４人家族でも、この家で十分。。こじんまりだけど、いいお家。。住まいにもとめらるもの・・って何だろうか。無駄に使われていくお金。小さい家でもいい、心豊かに、快適に、安心して、楽しく暮らしていけば。。「孫にのこす木と土の家」は小さな家だけど、そんな事を感じさせてくれるお住まいでありました。